八代くんに、『好き』って言ったら困るよね。


 今まで友達でやってきたのに…。


 だから、紫月は告白すれば?って言うけど、やっぱりできないよ。


 私って恋すると臆病になっちゃうんだね。


 八代くんに会って……顔赤くならないといいな。


 初めて『恋してる』私として八代くんに会う。


 それに、夏休みに入ってから一度も会ってないし、メールも電話もまだしてない。


 …というかできない。


 いざ送ろうとしても、ドキドキして…できなくなる。


 私、重症かもしれない……。



「あ! もういた」


「えっ」


「ホントだ~ いるね」


 どど、どうしよ!?


 髪の毛とか大丈夫かな??


 わーーっ  緊張して手に汗が…。



「お! 紫月ちゃんたち浴衣じゃ~んっ」


 初めに話しかけてきたのは中石くん。


 八代くんの方、見れない…っ


「お前さ、急すぎ。 …でもまぁいいけど」


「ごめんねっ でも、多い方が楽しいじゃん!」


 ひょーーーっ


 後藤くんて、ちょっと俺様入ってる感じ??


 なんか意外すぎる…。