「で、どこで合コンすんの。」
「カラオケだよ!」
「ふうん。」
「くっそ可愛い子いるみたいなんだよなー。どうしよう彼女より可愛かったら。」
「お前なぁ...。」
飽きれた視線を栗原に送れば彼はにこにこと楽しそうに笑った。
「そういえば、王子は彼女つくんねぇの?」
「今は要らない。」
「もったいないなぁ、選び放題だろ?」
「それはないよ。栗原じゃねぇんだから。」
「真面目だなー!」
「お前よりはな。」
「でもそんなとこが好き!」
「きもい。」
ぐだぐだとどうでもいい事を話していれば目的地についたようだ。以外と近くにあるカラオケ店の駐車場に車をとめると、栗原は今日来るメンバーにメールを打ち始めた。
「皆中にいるみたい。いこーぜ。」
「おー。」
車から降り、店の中に入ると高校時代に同じクラスだった男1人と知らない男が1人、そして女子が4人いた。女子の目は品定めするかのように俺達の事をチラチラと見ている。
「んじゃ、とりあえず中にはいろー。」
栗原の言葉に全員がぞろぞろと動き出した。どうやら事前に予約してあったらしく、受付に行けばあっさりと部屋に案内してもらえた。
「あの、」
「?」
突然話しかけられて振り向けばそこには少し期待のこもった目をする女が1人。
「お名前なんていうんですか?」
「川中王子。」
「おうし君?変わった名前だねー!あたしは笹木ユキ。」
「あー、うん。」
ちらりと前を向けば、女子はすでに1人ずつ男についていた。うわー、なんか早いな。


