とある王子(兄)が引きこもりの姫(妹)を愛する(復讐する)話


おーじ:再登録してもらおうと思って。皆一度妹と絡みがあったならこっちのIDはバレてるし、動きにくいから。別に強制じゃないし、できる人だけでいいよ!

ムシ:俺は無理かなー!結構仲良い子いるしなんとか会うまで持ち込みたいからさー!!!あっ本命はおーじちゃんだよぉおお

おーじ:わかった

ムシ:つっこめよ!

ユン♪:あたしはいいですよ!退会してきますねっ

おーじ:ありがとー

あさ:俺もー

おーじ:おねがいしまーす


うん、順調に進んでる。この調子で行けば近々胡桃に変化を与えられるだろう。

頭の中で今後の行動をどうするか考えていると着信音とともにメールが届いた。送信者は高校時代の友達だった。内容は「暇なら今日の夜合コンにこいよ」というものだ。

はっきりいってああいう雰囲気は好きではないし、今はそれどころではないために断ろうとしたとき、付け足すように再びメールが送られてくる。


『すっげー面白い奴がくるから絶対こいよ!』


「...おもしろいやつ?」

思わず口にだしていた。とりあえず行かないとだけ返事をすると、電話がかかってくる。鬱陶しく思いながらもでると、「ひさしぶりー!」と明るい声が響いた。


「...何。」

 「何。じゃねぇだろ!合コンこいよ暇だろ?」

「今忙しいし興味ないから行かない。っていうか面白いやつってだれ?女?」

 「男だよー!俺の友達の友達!23歳童貞だけど性格がおもしろいから!男見に来るだけでもいいからきてよ!!」

「なんで男みるために合コンいかなきゃなんないんだよ。」

 「お願い王子様!」

「いーやーだ。」


じゃあ、そういうことで。と通話をきり再びチャット画面をみて固まった。


ムシ:あ、俺今日の夜合コンいくからあんまりおーじちゃんには協力できないかもー!ごめんねあいしてる!


「....。」

まさか。