私は大学のある町へ行った

とうとう一人暮らしはじまり

小さなアパートに住むことになった

お父さん達は送ると言ってくれたが

私は一人で行きたかった。


「わぁ…綺麗」


田舎育ちの私には

全てが新鮮だった。

でも…

隣には誰も居なかった


大学生活はとても楽しい。

友達も作ったけど

さすが美大…なのかな

変わり者の人が多くて

少し馴染めなかった。


そんなこんな過ごしていて

私も元気を取り戻しつつあったある日

香織から連絡があった


「赤ちゃん産まれよ!」

「本当?次の休み会いに行くね」

「うん!待ってる」


産まれたのか…

あんな可愛い香織がもうお母さん

ヤンキー丸出しで

全然時間を守らない滝川くんが

お父さん。

何だか考えたら嬉しくなった。


次の日週末

私は地元の駅にいた。

「おーい!りおりん!」

「滝川くんっ」

車から顔を出す滝川くん

時間よりはやくついたのに

もうそこには滝川くんがいた

車運転出来るんだ

「時間守ってるんだねー」

「俺も父親だししっかりしないとだろ?」

「そうだね」

何だか嬉しくなった

「りおりんも元気そうだな」

「まぁーね」

「夏来の事は大丈夫か?」

「毎日忙しくて悲しむ
暇ももうないんだ」

「なるほどねぇ」

そんか話をしてると病院についた


トントンっ

ドアをノックした

「はぁーい」

中から変わらない香織の声がして

嬉しくなった。

「香織っ!おめでとう」

「梨桜ぉー!ありがとう」

そこには小さい赤ちゃんが

ふっ…二人?!

「双子だったのよ(笑)」

「あらまぁー」

「虎でタイガと
雅でみやびっていうんだ
男の子と女の子」

「すっごいねぇ!可愛い」

「ありがとう」

「にしても、滝川くん
しっかりしたねぇ!」

「でしょ?
ちゃんと働いてるし…
梨桜も元気そうで安心した」

「それ滝川くんにも言われた
さすが夫婦だねぇ」

そう言うと照れている香織

それから話したりして

私は病院を出た

一泊したいけど

明日も大学…

大学生は思ったより大変だ