入院して、1ヶ月。

サスケはやっと退院した。

足のギブスは取れてへんけど、
医者は毎週の通院で良いってゆってくれたらしい。

サスケの退院と一緒に、
テツヤさんも出張から帰ってきた。

サスケが退院して喜んでたうちを、
テツヤさんが呼び出した。

何の話やろ?

「ユイちゃん、急にごめんな。」

「ううん、全然ええけど。」

・・・・・・気まずい。

彼氏の親やと思うからかな?

言葉はタメ語やのに、前までやったら
楽しく喋れたんやけどなぁ

「ユイちゃんは、サスケの彼女なんやでな?」

急にそこ行く~?

「・・・・・・う、うん。」

「サスケと別れてくれへん?」

!?な、なんで!?いやいや
意味が分からんねんけど・・・?

「サスケを九州に連れて行く。
ハヤトとユウトの近くにはおられへん。」

うち以外の4人は同じマンションに住んでた。

サスケが九州に・・・?
そんなん・・・いやや、ムリ

ありえへん。

「向こうでサスケと一緒に暮らす。
だから、ユイちゃんとは別れてもらう。」

「そんなん・・・ムリ・・・」

うちは、泣きそうになるのを堪えた。

サスケとやっと・・・
やっと・・・やっと・・・

やっと、ちゃんと喋れるようになったのに・・・

「分かってるけど、ユイちゃんから
別れ話してくれへんか?
サスケに同じ事ゆってもきかんやろし。」

なにそれ・・・ありえへん。

      プツン!

うちの中でなんかが切れた。

「当たり前やん!!テツヤさん勝手すぎる!!
うちらはちっちゃい頃からずっと・・・」

頭にフラッシュバックしてくる。

「分かってるよ、俺が勝手なことしてるって、
マリも離婚するって、大阪に残るって。」

そんなん・・・サスケはどうするつもり?
親が離婚って・・・

「サスケは、何て?」

「まだ、ゆってない。ユイちゃんと別れたら
すぐにでも大阪を離れたくなるよ。」

ありえへん。

サスケは、ずっと一緒に居るって約束してくれた・・・

アカン、泣いてまう。



1滴うちのほっぺたを流れた涙は、
大雨みたいに止まへんくなった。

「ごめんなぁ、ユイちゃんを泣かせるほど・・・
でも、サスケの為やねん。お願いするわ。」

・・・・・・サスケの為。

うちがサスケから離れたらサスケは
幸せ・・・?





「・・・・・・じゃ・・・じゃぁこっ、うしてっ、や」

うちはテツヤさんに考え付いた事をゆった。

聞き取れてたかは謎やけど、
頷いてくれてたから大丈夫やと思う。