ダイヤの恋人 〜June bride〜

「捕まえた」


ようやくバスタブの傍に辿り着くと、立ち上がった理人さんがあたしの手首を掴み、どこか性急に体を引き寄せた。


「……っ!」


お互いの素肌が触れ、膝裏を掬(スク)われ、あっという間にバスタブに入れられる。


「いつもあんなに恥ずかしがってるのに、突然大胆になったね。どうしたの?」


答えを聞く前に耳元で「嬉しいよ」と囁いた理人さんは、後ろからあたしの体をギュッと抱き竦め、間髪を入れずにうなじに唇を落とした。


「ァッ……!」


思わず体が跳ね、漏れた吐息が広いバスルームに響く。


同時に、バスタブにたっぷりと張られたお湯が揺れて、水面を彩るカラフルな花びら達が踊った。


ビタミンカラーの花びらなのに、何だか妖艶(ヨウエン)に見える。