ダイヤの恋人 〜June bride〜

「度胸よ、瑠花」


逃げ腰な自分自身に言い聞かせ、バスルームに向かう。


今日はこうする事を、昨夜から決めていた。


緊張で震えそうになる手でワンピースを脱ぎ、下着もそっと取る。


旅行中はずっと新しい下着を着けていて、もちろん今日着けているのも新しい物だけど、今はこれが理人さんの目に入る事は無い。


籐(トウ)で作られたカゴにワンピースと一緒に入れ、ゆっくりと深呼吸をした。


弱気になった自分(アタシ)が、せめてバスタオルを巻こうかと考えたけど…


そんな思考を持った自分を頭から強引に追い出し、バスルームの照明を少しだけ落とした。


「……瑠花?」


理人さんの声が聞こえて来た直後、小さく震える手でそっとバスルームのドアを開けた。