実は、二人で話し合って『籍は付き合った記念日に入れよう』と決め、入籍は先月のうちに済ませていた。
つまり、あたしが貴島瑠花になって、もう1ヶ月以上が経っている。
それなのに、未だに変わった自分の名字に慣れなくて、こうしてフルネームで呼ばれる度につい照れてしまうんだ。
「だからって、からかうなんて……」
「ごめん、ごめん。でもきっと、9月の結婚式と披露宴までには慣れるよ」
「そうだといいんですけど……」
「もし、それまでに慣れていなかったとしても、いつか自然と慣れて“貴島瑠花”が当たり前になる時が来るよ」
その時、あたし達はどんな風に過ごしているのだろう。
少しだけ考えてみれば、理人さんの傍で笑っている自分しか想像出来なかった。
つまり、あたしが貴島瑠花になって、もう1ヶ月以上が経っている。
それなのに、未だに変わった自分の名字に慣れなくて、こうしてフルネームで呼ばれる度につい照れてしまうんだ。
「だからって、からかうなんて……」
「ごめん、ごめん。でもきっと、9月の結婚式と披露宴までには慣れるよ」
「そうだといいんですけど……」
「もし、それまでに慣れていなかったとしても、いつか自然と慣れて“貴島瑠花”が当たり前になる時が来るよ」
その時、あたし達はどんな風に過ごしているのだろう。
少しだけ考えてみれば、理人さんの傍で笑っている自分しか想像出来なかった。



