恵は、びっくりした訳でもなく うんうんと頷きながら話し出した。 「仲間だと思ったから。」 「…仲間?」 「入学式の時に、周りと目を合わせるのを避けながら、そっと席に着いたよね。」 恵は、私の教室に入る姿を最初からみていたようだ。 「…そんな私と恵は仲間なの?」 私は自分の恥ずかしい部分を見られた気持ちと、ますます深まる疑問に何とも言えない気持ちになった。