恵は不安で固まってるであろう、私を見て、向かい合うようにベンチに座った。 「…もう、裏切られるのはうんざりなの。」 恵はポツリと呟いた。 そして、すぐに私の両手を握って 激しく喋り出した。 「ねぇ!美樹は私を裏切らないよね?私を必要としてくれるよね?私がいなきゃ駄目でしょ!?ねぇ、ねぇ!! 」 私は急に泣き出しながら喋り出した恵にひたすら圧倒されて、すぐには何も返せなかった。