2学期の始まり、教室の前 私は先に恵がいないか覗いていた。 …恵がいない。 恵がいてくれたら、教室に入ったらいつも 「美樹ー!おはよー!」 そう話しかけてくれる。 でも話しかけてくれるのは恵だけだ。 そう思うと、足がすくんだ。 別にいじめられてる訳じゃない。 でも、私は恵以外に友達がいない。 その事実がふっと、私を苦しめた。 …どうして私は恵みたいになれないんだろう。