「…で、」 「ん?」 「…それだけ?」 「うん…」 昨日の中庭での出来事をかいつまんで話した私に。 陽奈は、ハァ…っと盛大にため息を吐いた。 「キスの1つや2つは?」 「ないないない。そんなのないよ!」 陽奈の言葉に真っ赤になりながら、 慌てて、ブンブンと首が千切れるのではなかろうかってほど思いきり頭を振った。