躊躇うことなくミネラルウォーターを取り出し、蓋を回した。喉仏を揺らし、水を吸い込む様に思わず見とれた。
「大丈夫そう……茂?」
「ん、ああ。全然大丈夫だよ。久実ちゃんも飲んでおいたほうがいいよ」
にこっと笑う茂に安心をして、私も冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。緊張感の汗や涙の流した雫で、水を丁度欲していたところだ。
心は冬馬や直子の死で苦しいはずなのに、体は裏腹に生きようと必死だった。
それが決して本音と建前ではないのに、また少し悲しくなった。
「ああ! 本当に美味しい……眠気にばっちりきく! 陸也も飲んでおいたら、これは安心よ」
「大丈夫そう……茂?」
「ん、ああ。全然大丈夫だよ。久実ちゃんも飲んでおいたほうがいいよ」
にこっと笑う茂に安心をして、私も冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。緊張感の汗や涙の流した雫で、水を丁度欲していたところだ。
心は冬馬や直子の死で苦しいはずなのに、体は裏腹に生きようと必死だった。
それが決して本音と建前ではないのに、また少し悲しくなった。
「ああ! 本当に美味しい……眠気にばっちりきく! 陸也も飲んでおいたら、これは安心よ」


