二人の声に安心して、そっとまた目を開いた。
こちらから真っ直ぐの壁。そこには三重丸の模様があり、その下には直子の一部が落ちているはずだ。
ここからだと積み重なった布団や機材、床に散らかした食べ物や飲み物……それらのせいで全然気付かなかった。
この部屋にあった異質な存在に。
「お、落ち着かないと駄目だよな。ヤバイ……僕、足が震えている。でも飲み物は大丈夫ってことだよな?
ビールでも飲んで少し落ち着こうかな――あんな映像は嘘だ。これはきっと幻だよ。うまいなぁ、誰だ? あんなに上手に編集したやつ」
茂はよろよろっと腰を上げ、冷蔵庫に千鳥足で向かった。
こちらから真っ直ぐの壁。そこには三重丸の模様があり、その下には直子の一部が落ちているはずだ。
ここからだと積み重なった布団や機材、床に散らかした食べ物や飲み物……それらのせいで全然気付かなかった。
この部屋にあった異質な存在に。
「お、落ち着かないと駄目だよな。ヤバイ……僕、足が震えている。でも飲み物は大丈夫ってことだよな?
ビールでも飲んで少し落ち着こうかな――あんな映像は嘘だ。これはきっと幻だよ。うまいなぁ、誰だ? あんなに上手に編集したやつ」
茂はよろよろっと腰を上げ、冷蔵庫に千鳥足で向かった。


