「冬馬さん、僕のせいにしないで下さいよ……」
茂の弱々しい声に、直子は大声で被せてきた。
「冬馬はね、この足に頬を擦りつけ、久実にはないものだって喜んでいるの。そりゃーそうよね?
貴方は目が大きいだけで童顔を売りにしている、どこにでもいそうな腐れアイドル……私を選ぶのも無理はないの。諦めて頂戴」
そういうと直子はコートを持ち上げ、長い足を突っ張り、見せつけた。
白くて長い足……確かに私にはない。でも好きという気持ちは、体の箇所で決まるものなの?
「冬馬……私と――」
「あはははは!!!! お前ら、付き合っていたの? 俺、ぜーんぜん気付かなかった! 笑えるな!」
――陸也。私、笑えないよ。直子だけには渡したくないの……。
茂の弱々しい声に、直子は大声で被せてきた。
「冬馬はね、この足に頬を擦りつけ、久実にはないものだって喜んでいるの。そりゃーそうよね?
貴方は目が大きいだけで童顔を売りにしている、どこにでもいそうな腐れアイドル……私を選ぶのも無理はないの。諦めて頂戴」
そういうと直子はコートを持ち上げ、長い足を突っ張り、見せつけた。
白くて長い足……確かに私にはない。でも好きという気持ちは、体の箇所で決まるものなの?
「冬馬……私と――」
「あはははは!!!! お前ら、付き合っていたの? 俺、ぜーんぜん気付かなかった! 笑えるな!」
――陸也。私、笑えないよ。直子だけには渡したくないの……。


