陸也がリビングにカメラを取り付け始め、それを見た私は仕事モードに切り替え、抱えていたカメラを一旦テーブルに置き、他の部屋を物色することにした。
――仕事で来ているんだ。なにか起こることは、本望な話よ。
リビングの右横に視線を移した。壁面には大きな葉っぱ模様が二つ描かれている。
――これって、なんの模様?
白く描かれた葉っぱをそっと手で触れてみると、スライド式に一畳分の壁がスッと開いた。
――これって扉だったんだ……壁全部が赤いから、境目が分からない――。
「久実、なんだその部屋は?」
「ちょっと待って陸也……見てみる」
――仕事で来ているんだ。なにか起こることは、本望な話よ。
リビングの右横に視線を移した。壁面には大きな葉っぱ模様が二つ描かれている。
――これって、なんの模様?
白く描かれた葉っぱをそっと手で触れてみると、スライド式に一畳分の壁がスッと開いた。
――これって扉だったんだ……壁全部が赤いから、境目が分からない――。
「久実、なんだその部屋は?」
「ちょっと待って陸也……見てみる」


