封印戦慄映像

「本当なの……茂?」


――俺の大好きなハンバーグじゃん! 嬉しいよ久実。


――中にチーズも入れたのよ? 好きでしょう? 今ワインを開けるね。


――すっげー嬉しい! ご飯よりも、早く抱きしめたいくらい!


私たちの笑い声が、スピーカーから流れ出す。過去の楽しかった記憶が回想され、走馬灯のように蘇った。


「ち、違うよ……久実ちゃん。良寛さんが勝手に言っているだけさ、信じてよ! 好きな人に、そんなことをするはずないでしょ」


茂は、鼻で笑うかのように言った。