陸也は胸に抱えているカメラをしみじみと見つめている。なにかを考えている様子だった。
「久実ちゃん、そんなやつ構わなくたっていいじゃないか。偉そうなことばかり言っていたくせに、本当は貧弱なんだよ。見た目で騙されたら駄目だよ」
茂は冷蔵庫から二本目の水を取り出し、見下したように言った。
「……見た目? こんな無精髭を生やしている人間が、いい男のはずないだろう?」
「そうだな。俺に比べれば下の下で不細工だ! 久実ちゃん、そんな弱虫は放っておいて二人で逃げ延びようよ」
「久実ちゃん、そんなやつ構わなくたっていいじゃないか。偉そうなことばかり言っていたくせに、本当は貧弱なんだよ。見た目で騙されたら駄目だよ」
茂は冷蔵庫から二本目の水を取り出し、見下したように言った。
「……見た目? こんな無精髭を生やしている人間が、いい男のはずないだろう?」
「そうだな。俺に比べれば下の下で不細工だ! 久実ちゃん、そんな弱虫は放っておいて二人で逃げ延びようよ」


