初恋の人―Hatsukoi no hito―

地元の駅に着き、改札を抜けると「聖奈っ!」と呼ばれた。

顔を上げると、悲しそうに眉を下げて心配して立ってる理々葉。

それに、飛鳥まで居た。



「……理々葉…、飛鳥っ…!」



堪えきれず、理々葉と飛鳥の胸に飛び込む。



「辛いね…泣きたいよね…。知らなくて、気付かなくてごめんね……」



理々葉の強い腕。

共に泣いてくれてる飛鳥が、私の涙を多くさせる。