初恋の人―Hatsukoi no hito―

「お待たせ」



玉山が椅子に座り、一息つくと弘瀬がやって来た。



「聖奈ちゃん。君はお兄ちゃんに隠し事をするんだね」



「何キャラ…;;」



弘瀬を見て、私が以前に“弘瀬が好き”と言ってた事を思い出したっぽいお兄ちゃんは、気持ち悪い口調でニヤリとしながら言って来た。



「ついにか?」



「残念ながら違います」



…妹の恋沙汰は放っといてよ;;