初恋の人―Hatsukoi no hito―

「――ハァッ、倉持!あれ、え?誰?」



そう思ってると、最初に玉山が現れた。

息を切らし、弘瀬を置いて急いで来たらしい玉山は、歳上のお兄ちゃんに怯まず迫る。



「理々葉のコレ」



「えっ?はっ!?ちょっ…待てよ!お、お、俺がそうなる……ハァッ、疲れた……;;」



…大丈夫か、玉山さん;;

私がふざけて親指を立てて言った冗談に焦り、疲労でしゃがみ込んだ玉山。

いつものシャイボーイはどこへやら。