「…電話だ;;」



しかも相手はキャプテンから。



「親から?」



「ううん、部活の先輩…;;」



ーーカチャン…ッ

理々葉に訊かれ、正直に答えた刹那、弘瀬が取り分け用のスプーンを落とした。



「切れるぞ」



「う、ん…」



しばらくはなかったのに、この前みたいな低い声で言われた。

少し離れてから通話ボタンを押す。



「もしもし…」



夜に電話なんて、何だろう。