初恋の人―Hatsukoi no hito―

深呼吸をし、理々葉と飛鳥の元へ行こうとすると、2人は戻って来た。



「飛鳥…?」



紗槻が声を掛ける中、私が男性にハンカチを渡すと、昂ってた落ち着いたのか、頭を下げて、受け取り、額に当てた。



「ごめんね?まさか、こんな所、見せちゃって」



「それは良いの。ただ、何かあったか、教えてくれる?」



「うん…。あ、この人は、うちの常連さんで、鵜野ーウノーさん。昔からの知り合いで、お兄ちゃんて呼んでるの」



…そうなんだ…。