「ずっと、俺の隣に居て欲しい」



「…っ…うん……、」



５年間の想いがやっと通じた。

伝えたくて、でも出来なくて閉じ込めてた気持ちがあるのに、涙が邪魔して出て来ない。

嗚咽混じりに頷くと、弘瀬が私の頬に伝う涙を拭ってくれると、唇に温かいものが触れた。



「ヒューッ！！聖奈、兄貴の前で盛んなー？！」



「お兄さんフライング！;;」



「俺はお前の兄貴にはならん！」



何が起きたのか理解する前に、お兄ちゃんが叫んだ。