本当に言ったら、“そうだろ。感謝しろ!”って、上から目線で馬鹿にされそうだから言わないけど、ちゃんと感謝もしてる。

車に乗り込み、いざお祭りへ。

弘瀬とは、初めてのような気がする。

会えば、“さっきぶり!”と言葉を交わしてたけど。



「あ…、」



「ん?」



神社の傍にあるコインパーキングに車を止め、お兄ちゃんと待ち合わせ場所を目指してると、甚平姿の弘瀬と、ピンクの浴衣に身を包む紗槻が居た。