ファミレスを飛び出し、聖奈ん家に走る。



「すみません。まだ準備中で……あらぁ、弘瀬君じゃない。聖奈なら居ないわよ?」



お店から入ると、おばさんがテーブルを消毒して居た。

聖奈はまだ、先輩と居るんだろうか。

携帯を鳴らしてみるも、出る気配はない。



「……先輩。先輩なら」



あまり繋けたくはないが、先輩に電話する事に。

ライバルだと自覚したら、聖奈の事を先輩から聞きたくない気持ちになった。