想ってくれる人を振るなんて。



「わかってる。ちょっと懸けてみただけだし、気にしなくて良いから」



「ごめんなさい…」



「謝る必要ないだろ?倉持は、何も悪い事してないんだから」



最後まで優しい先輩。

“倉持”と言った彼の表情は、私と違って笑顔。



「気を付けて帰れよ?怪我して夕方来ないとかなしだからな?」



「はいっ」



先輩に手を差し出し、握手をして別れる。

私も恋の決着をつけないとな…。