初恋の人―Hatsukoi no hito―

でも弘瀬は、誰にも言わず、試合前に何回か自分でこそこそと冷やしてるた。

プレッシャーのちょっと弱いところ、誰にも見せたくないんだろうね。



「…何で、そこを冷やすんだ」



「何でも知ってるつもりだから」



「……?!」



驚き、立ち上がった弘瀬は、唖然と私を見てる。

鈍い弘瀬も、私の気持ちにようやく気が付いたかな?

今更わかっても、遅いけどね…。