初恋の人―Hatsukoi no hito―

「でもさ、俺を知らないまま断られたくないから言う」



「……、」



「聖奈の為にシュートを3本以上決めれたら、答えを変えるか、聖奈の1日を俺にくれ」



「…キャプテン…」



何がそんなに、私へと想いを走らせてくれるの?

答えに気が付いてるなら、そっと身を引いても良いのに。



「はぁ……っ」



私は先輩がベンチに戻る姿を見ながら、小さく溜め息を吐いた。