それでも私は、外に出た。



「――篠束ね?聖奈を助けてくれたんだよ!」



しかし、すぐに足が止まった。

…何を言ってるの?

助けたのはキャプテンでしょ?

ずっと傍に居てくれたんだから。



「何か篠束、先輩に追い出されたっぽいよ?彼女が出来た篠束が、聖奈の傍に居たら可哀想だって」



「嘘…っ」



私の知る先輩は、そんなんじゃない…。