理々葉に頼まれたとか?



「倉持が倒れた事、吉村先輩の気持ちは承知してます。けど、一緒には帰せません。失礼します」



「ちょっ、玉山…!;;」



相手が先輩にも関わらず、ビシッと言って私の腕を引っ張った玉山。

軽く引きずられながら、ICカードを翳して何とか改札を潜る。



「玉山、痛いよ!;;」



「…ごめん」



「まぁ、良いけど…」



先輩を知ろうとしたこの機会を、まさか玉山にカットインされるとは。