「――倉持!」



駅が目の前に見えたその時、玉山が駆け寄って来た。



「吉村先輩ですよね?」



「そうだけど…」



「倉持は俺が送ります」



「何故だ」



…本当に何で?

玉山とは最近、よく理々葉と3人で会う機会が増えて来た。

けど、部活とかで一緒に待ち合わせに行った事はない。

なのに、今日は待ち伏せまでして、一体どうしたんだろう?