「送る。一緒に帰ろう」



「……はいっ」



利用する事と同じかも知れない。

だけど、きっかけにはなるかも知れない。

弘瀬を忘れるきっかけに。

先輩の引退試合まで後数日。

先輩を知るのにも良いかも。

素直に甘え、キャプテンに支えられながらベットから降りる。

夕焼け空の下、2人で歩き出す。

みんなは30分前には帰ったらしい。

そりゃあ18時だし、当たり前だよね。