取り合えず、今日一日、
帰すつもり等さらさらない俺は
“じゃあ、デートしよ♪”
そう言って、この庭に連れ出して
今に至るけど…

「俺のこと、キライなん…?
年下やから、男に見れんの?」

そもそも、俺の事、男として
なんとも思ってない…なんて事
ないよなぁ…?
一抹の不安を抱えて、問えば。

「いや、そんな事はっ!」

駆け引きする時間なんてないから
慌ててるレンちゃんには
可哀相やけど…

「じゃあ、何でなん?」

考える時間なんて与えへんつもりで
ガンガン攻める。

「君が年下ってことより…
自分の年齢を考えれば、
出産とか…色々…私には若い子や
他の子みたく出来ないことがあるし…
介護だって確実に生じる。

君が思うよりずっと
先々で、君にかかる負担が大きい。
それが分かっているというのに…」

俯いてモゴモゴ御託を並べる彼女が
めっちゃ可愛い…

…悩むのは…

結婚を拒むのは…

レンちゃんの都合じゃなくて
全部、俺の事思っての事ってこと?

そんな事やったら――――

そんなこと、心配せんでいいのに。

「俺は、レンちゃんが欲しい。
レンちゃんに、俺と生涯
一緒にいるって選択を
して欲しいだけ。

誰よりも、隣のポジションに
居たいっちうだけ。

二人でこうやって、隣り合って
レンちゃんと、一緒に
生きて行きたいって。
…ただ、それだけ。

それが…俺は、結婚やと思う。」

…そんで、きっと、
レンちゃんが思うよりもずっと
俺は、策士でレンちゃんの事が
好き。