「えっと…イチゴウさん…
随分、…お若そうですが…
音村さんとは…」

中々好戦的な眼差しを向ける
お譲ちゃんじゃないの。
ちなみに、1号は苗字と
違うけど…まあ、いいか。

「バカ!オマエ、何言って…」

慌てて彼女を止める隣の男―――
何処と無くテルテルと似てる…

「だって、あのヒトの再婚相手は
音村さんだと思ってたんだもん。
それなのにさぁ…」

再婚相手…って、テルテルのか?

ああ、離婚してる訳か。それで
あっちが息子で、その彼女…っていう
ところか…ん?あれ?それにしては…

「あれ?君らって双子?」

そう尋ねれば、気まずそうに頷く二人。
…あのオッサン、一体幾つで
父親なったんや?!

…ちうか、レンちゃんの方が
娘の中で格付けが父親より
上にある様な気がするな(笑)

「あの…貴方は、音村さんと
どういったご関係か聞いても…」

息子のほうが聞き辛そうに
関係を問うてくる。
…関係ってゆってもなぁ…

「…元部下で…君らのお父さんの
元部下でもあるけどな。」

これから、このポジションを
手に入れ様としてるんですけどね。
牽制までに教えておいてやろう。

「それと、恋人―――」

レンちゃんに聞かれない様に
気にしながら、その想いを口にする。

今から本気出して口説くんやから
邪魔すんなよ。もう誰にも
遠慮するつもりないからな。

日中といい、今といい、
久々に触れたら、これ以上
抑えられなくなった。