しばらく何か考えを
巡らせていた様子だった
神島くんは、思い切った様に
口を開いた。
「あのぅ…」
その様子を見つめながら
コップに口をつける。
「音村係長と人事部長は
昔付き合ってたって、
マジですか…?」
「ぶっ!!ゲホゲホッ!!」
気管支に水が入って咽せる。
思わず、水を噴き出して
慌ててハンカチで口元を覆う。
はぁっ?!何それ!?
“それ聞いて、ダブルパンチ
食らったんじゃないですかねぇ。”
なんて言いながら神島くんは、
他人事ヨロシク、食後に出された
ジャスミン茶を啜っている。
確かに他人事ですけど!!
「コラ。誰から何を聞いたか
ゲロってもらおうか。」
「イヤ、俺は啓太主任から
触りを聞いただけですよ?!」
そう言って慌てふためく2号を
視線で黙らせる。
絶対、犯人を逃さない。
「いいから。ほら。仰いなさい。」
ニンマリ笑って詳細を促した。



