なんで、こんな大事な話を
音村係長不在の状態で、
するんだろう。


「お前達は俺達にとって、
期待の部下だよ。こっちに
残る1人は、俺が鍛え上げる。

お前ら3人が、また顔を
合わせた時に、見劣りしない様に
してやる。」


「俺が…?って?」

柏木が、佐藤係長の言葉尻を
拾う。


「いままで、複数形で話し
してたのに…何で、いま、
“俺”っていいましたよね。」

確かめる様に言った柏木に
細かいヤツだな…等と、係長は
いいながら、二つ目の爆弾を
投下した。


「ああ。言ったよ。
内示段階だから、他言するな。
音村は、この業務提携の為
社長室に異動になる。」


「「「はっ!?」」」


俺たち3人の驚きの声が重なる。


「お前ら…一番驚くのは
そこなのか?!

…つぅか、俺は残るんだから
そんな打ちひしがれた面
すんなよ

普通に、俺が一番キズつくわっ」


俺たちのショックの受けように
佐藤係長は、口を尖らせて
ボヤいていた。