sound village




「…で、誰のライヴやねん?
…メジャーじゃないのか?
3千円て安いよなぁ…?」

…ホントだ…


いくつかバンド名が
書いてあるけど…

全部しらない。

…そもそも、アンプラグド
…って何だ?


場違いな所来ちまった気がする。


…これ、四時間って
正直、キツイなぁ…

カウンターで半券をもらい
これからの時間に想いをはせて
若干うんざりしていたが

「おい…あれ…総務の
チビッコ違うんか?」

思いもしなかった柏木の言葉に、
その視線の方向を見れば

「ホントだ…」

ちょっと挨拶に行ってくると
スマホでメールを送っていた
斐川とチビッコがいて。


「…チビッコの参観日に
駆り出された訳やな。俺らは。」

漸く、チケットの入手元に
見当がついて、柏木と苦笑する。


何か話していたらしい2人が
こちらを見て、チビッコが
嬉しそうな笑顔を溢し、
小さく手招きをした。