「そういえば、こうして会うの
久しぶりだよね。この夏の
イベントの詳細って決まったの?」

ここ暫く、忙しくて
ボイストレーニングにも
行けていないので、気になる
近況を確認する。

私と真月さんや、他の音楽
仲間とは、そこで出会って
長い付き合いをしている。

「そうそう、ライブ決まったよ♪
レンちゃん、長らくレッスンを
休んでいたから、その連絡事項が
あるんだよ。」

筋肉鑑賞してる場合じゃなかった
…等と、いいながら
真月さんが鞄の中からゴソゴソと
譜面を取りだし渡してくれる。


「キー、私と同じでいいでしょ?」

「うん♪わあっ!
オケが聞きたいっ!」

譜面を見るだけで
テンションがあがって、
キャーッ!って、叫びたくなる。

「そおだろ、そおだろっ♪
激務に堪えてる
健気なレンちゃんに
お土産がありますっ。」

真月さんが、一枚のCDを
手渡してくれる。

「樹里にギター弾いてもらった。
これで練習してね。」

「やったあ♪鷹尾先生の音源!!
ありがとうっ♪」

ありがたい・・・

実に、ありがたい!!

彼女は、旦那様に
デモ音源作成を依頼して
くれたのだ。

もつべきものは友である。