「…驚きました。」


私の隣に無言で座って
無言でコートを見ていた
女子が口を開いた。


『陽一郎から…派遣されました。』


この女子は、ここへ来た時
ただ、その一言をのべて
勝手に隣に座り、私と一緒に
コートを見ていた。



…リヒトが、入って行う
柏木&斐川組にとって、
苦戦一色の3×3のゲームを…


部外者の私が

バスケの何たるかなんて
まるでしらない私が、優劣を
把握できる状況だ。


恐らく元マネの類だろう彼女には
もっと違う何かが、見てとれた
…と、思う。


「陽一郎を…あのオトコを…
ここまで、手なづけるなんて。」


…なついてくれているとは
思うけど…


こっちが掌の上で
コロコロされてる気が…

実際…しなくもない。(苦笑)


「単に上司だから、立ててくれて
いるんじゃないかな。」

部活やってた子って、割りと
縦の関係しっかりしてる様に
見える。