リヒトとのマッチアップは
正直……体験したことが無い位
キツかった。

柏木が言った、『元全米』は
半端な実力ではなかった。

リヒト以外の俺達5人は
3×3かつ、2シュート先取の
超ミニゲームに関わらず
終了と同時にコートに
転がりこんでしまった。

結果から言えば
俺達のチームは完敗した。

速度といい、
フェイントといい…
チームの連携といい…

同様のチーム編成、
もっといえば俺達の方が、
互いのプレイスタイルを
多少なり理解し得ている
ハズなのに…

…負けた。

恐らく…全くの初対面のチームで
試合をしても勝てなかった…。

悔しくて、唇を噛む。

…でも…

『オマエ達、国内リーグに
所属しなかったのは、正解だよ。

その辺の中途半端なプロより
うまいと思うよ。
速さとパワーもある。

…入っても、きっと、飽きてた。

ギャラと未来を天秤にかけて
悶々としてただろうな。』

リヒトが誰にともなく
呟いた一言……

ーーー要は、それを…

差し引いても、

プレイしたいとか
勝ちたい…とか

バスケが好きだ…って奴が

アイツ等みたいに

突っ走ってゆけるんだろう。