この人には、俺達が
会社で同期の同僚だと
伝えてある。

…全日本や…プロの類に
進まなかった事を含めて
この組み合わせに
相当驚いていた。

しかし…相変わらずデカイな。

斐川より、また更に
デカイじゃねぇかーーー

…さすがは老舗強豪校…

「時間やな。そろそろ行こか。」

そこそこ予定の人員が
集まった様子をみて、
柏木が荷物を持ち上げた。

その荷物を横から取り
斐川に差し出す腕ーー

「斐川、お前も準備手伝え。
わかってるな?」

「……はい…」

おお…すげぇ…
柏木と共に、
その扱いっぷりに
感嘆の声を漏らす。

元主将の言葉だったら
嫌々感100%露出でも
言うこと聞くんだな(笑)

「…うちのは、
俺の言うことすら
聞かんかったけどな。」

柏木は、渡米した
プロ選手のアイツを
思い出してるんだろう。

「うちのも、お前の所のも
ヒトの言うこと聞くような
タマじゃねぇよ。」

今日、ここに来ることのない
数名の後輩を、なつかしみ
苦笑する。

「……アイツらは
仲良くやってんやろか?」

柏木も同じく苦笑していて。

「…ねぇだろな。」

「たしかに…」

2人で、なんとなく
青空を見上げた。