【完】もう一度、音を愛す。








そして私は今のあなたを
テレビで見たわ。

素晴らしい演奏だった。

コンクールでまた会いたい。
その気持ちは消えないの。

けれど最近、両親の期待に応えることが
嫌になってきたの。
常に一番を取る、輝き続けるという。

両親はあなたの存在を快く
思っていないし・・・。
精一杯邪魔する気でいたのよ。

それにムカついちゃって。

型にはめた演奏しかしないように
見本であり続けるように
練習させられることに。

両親が分かってくれるまでよ。
けどたぶん分かってくれないから
止めることになるわね。

私が発言を撤回するまで
家から出してもらえないの。

会いたいわ。



ピアノの籠から出る鍵は
お互いよ。



城田麗華




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