【完】もう一度、音を愛す。








体育館を埋め尽くす
来場者、お偉いさん、マスコミ。


ここに生徒が集まれば
相当な人数だろう。



「中止にしたら、それこそ大騒ぎだ。」


「だけど、そんな手で・・・。」


「愛音、大丈夫だって。

 響子、頼みがある。」


「何?」


「お前の演奏で時間稼ぎ
 してくれないか?

 一曲弾くぐらいが限界だから。」


「兄貴、弾ききれないんじゃないか?」


「何とかして弾ききるさ。」


「・・・分かった、何とかしてみる。

 時間稼いでる間に亮太君に
 手当てしてもらってて。」



演奏会まであと三十分。