【完】もう一度、音を愛す。








「というかよくこんな企画通ったよね。
 お偉いさんがたくさん来るんでしょ?」


「響子ねぇのお力添えで、
 学生にはあまり影響ないようになってる。」


「いろんな意味で憂鬱だなぁ。」



『はぁー。』


クラス全体が浮かれている中
私達三人の間だけ、暗いです。



幸兄、大丈夫かな・・・。



「ねぇ愛音!」


「ん?」


「兄貴と一緒にお弁当食べにいこっか。」


「ほえぇ!?」


「声が大きい、まななん。」


「ごめん・・・。」



急に何を言い出すかと思えば。


「無茶よ、希。」


いつも職員室で食べてるんだよ、幸兄。

もしかしたら音楽室かも。