【完】もう一度、音を愛す。








「ピアノ、私と同じくらい上手いの。」


『えー!!!』


思わず幸兄と叫んでしまった。


「それなのになんでマネージャー
 やってるんですか?」


「・・・響子さんに一目ぼれして。」


「お熱い事で、お二人さん。」


響子ねぇが所属している会社の
御曹司だったから
マネージャーになったんだって。


この人を支えたい!
って思って演奏家はやめたらしい。



「ここに講師できる人間は二人もいるの。

 しばらく私は予定入ってないから
 ここもマスコミにばれてないし。

 ここで二人とも練習すればいい。
 私が幸人、亮太君が愛音ちゃんでね。」


「そんな!
 いいの、響子ねぇ!」


「二人の力になりたいの♡
 それぐらい、お安い御用よ。」