【完】もう一度、音を愛す。








「こんにちは、愛音ちゃん。」



「信治おじちゃん・・・?」




兵頭信治{ヒョウドウノブハル}。


お母さんの弟子でよく家にも来ていた。


26歳。


私もよく可愛がってもらっていたけど、
正直あまり好きじゃなかった。


目線はいつもお母さんに向いている。


私は何となくお母さんのことが
好きじゃないかと思っていた。