「なっ!!」
女子たちもゲームの存在には怯えているらしくこれ以上何も言ってこなかった。
「‥あぁーあ、なんか冷めちゃった!ウザイし!行こー。」
「そうだね~、こんなのに関わったら私たちが殺されそ~。」
人ごみをかき分けながら消えていった。
何に冷めるんだよ‥。
まぁ、これでゲーム教室に行けるな。
「ねぇ!なんでいつも私を助けてくれるの?」
見ると、三浦百子の目から涙が流れていた。
「この前は目の前でカツアゲされてたから助けた。でも今のは三浦さんを助けた訳じゃない‥。」
「え‥、どういうこと?」
「ただ通れなかったから、無理やり通っただけ。‥オレいいヤツじゃないからさ。」
三浦百子は少し驚いた顔をして、そして少し笑顔になった。
「で、でも!私を助けたことには変わりないから!ありがとう、私もうちょっと強くなる。」
顔は笑顔だったが、拳を握りしめていた。
「ん、そうか‥。」
オレも少し笑みを浮かべ、その場を後にした。
そういえばオレ、三浦百子をどんな理由にせよ二回も助けてるんだよな。
好きだからっていうわけじゃなくて。
なんか‥、イジメられてる人を見ると助けたくなるらしい。