「テメェー!!ふざけんなよゴラァ!」
机を蹴り、高橋緑の顔を殴る。
高橋緑はその反動で机のあるほうへ倒れ込む。
「痛いな~もう、女子殴ったらダメでしょ~男子なんだから。」
高橋緑は切れた口をポケットティッシュで押さえながら立ちあがる。
高橋緑を今にも殺しそうな勢いの甲斐聡詞を男子が二人がかりで押さえつける。
「おい、やめろよ甲斐。」
「うるせー!くそっ!よくも騙しやがったな!!殺してやる!!」
押さえつけている男子を睨みつけながら
暴言をはく。
「ふふっ、騙される方が悪い!このバァーカ♪」
そう言われた瞬間、甲斐聡詞は力が抜け床に座り込んだ。
その姿は魂のぬけて殻になったように口をパクパクさせ動かなくなった。
「じゃあ、あの人はもう勝つことはないし~始めよーよ!!」
何事もなかったかのように平然とした表情でイスに座る。
その表情はとても清々しい顔をしていた。



