人間ゲーム



「‥はぁ?お前‥これどういうことだよ!!」


「え?見た通りだけど‥?」


この会話を聞く限りオレの予想は当たっていたようだ。


観衆気分の生徒にはわかるはずがない。


机の上にジョーカーを投げつけたのは、


甲斐聡詞だった。


「え??なんで??」


「あの人正直者で‥。」


「はぁー、私ねぇ~?皆から正直者だねって言われるけどあれ演技!キャラ作ってるだけだから~。」


予想もしない言葉に教室が静まり返る。


皆あ然といているのだろう。


「このキャラで何年いたっけ?高校入学したころだから随分時間をかけたぁ~そのおかげで今騙せたけど~。」


静まった教室には高橋緑の声だけが聞こえる。